相関関係と因果関係
義務教育の段階で見についているはずの知識ではあるのだが。
AとBに相関があるからといって、AはBの原因とも、BはAの原因とも言うことは出来ない。
これを理解せずに生きている人間のなんと多いことだろうか。
とある確率・統計の教科書に載っている例題がこれだ。
例題 ある大学の2年生以上の学生〇名について、喫煙と留年の関係を調べたところ表の結果を得た。この結果から煙草を吸う学生の方が留年の経験が多いかどうか、危険率〇%で検定せよ
(中略)
すなわち、留年と喫煙は独立であるとはいえない。
留年がやや多い大学である。煙草を吸うものは一般に酒や遊びが好きなので留年する可能性が多いのだろうか。留年したために煙草を吸うようになることもあるのだろうか。このような点については、この統計処理からはわからないし、また問題とも無関係である。
例えば、”仮に”「暴力的な事件を起こす犯人が暴力的な表現を含むゲームをプレイしている」傾向にあるとして、「暴力的な表現を含むゲームをプレイした」から「暴力的な事件を起こした」のか、「暴力的な事件を起こすような精神の持ち主」であるから「暴力的な表現を含むゲームをプレイしていた」のかは不明である。
2つの事象に相関があるとき、その因果関係には上で挙げたような関係以外にも様々なものがある。
私が大好きなエロ関連の規制を叫ぶ人達の中には、これを理解していない人が多く見受けられるように感じる。